「ロロ、お茶にしよう。良いお茶が手に入ったんだ」

お茶をティーカップに注ぎながら、ルルーシュは勉強をしている弟に話し掛けた。

「待って、兄さん。この問題が解けたらにするよ」

勉強と言ってもロロは宿題を片付けているらしい。

そこにルルーシュはロロの上から覗き込む。

「なんだ、数学か。うっ…」

ルルーシュはロロの問題を解こうと、ロロのペンを取った瞬間だった。

ルルーシュは不意に頭に痛みを感じて眉間に皺を寄せる。

「に、兄さん?大丈夫?」

ロロの目は兄の異変に気が付いて、心配そうにしていた。

「前にもあったか…こんな事が…数学が…宿題で…誰かが椅子に座っていて…俺が上から教えて…」

頭を抱え込むルルーシュに対して、心配していたロロの目が一瞬変わる。

しかしまたすぐに優しい弟の顔になった。

そして、まるでルルーシュに言い聞かせる様に話し掛ける。

「兄さん、何言ってるの?僕の宿題を前にも見てくれたじゃない?それを思い出してるんじゃないの?」

ルルーシュは微妙な違和感を感じては居るが、にこやかに微笑むロロに反論させてもらえない。

「それに、ミレイ会長の企画で最近忙しかったから疲れてるんだよ。ね?」

「そうかもな…」

ルルーシュは腑に落ちないが、仕方無くそう言う。

「ほら、お茶が冷めちゃうよ」

そして仲睦まじく兄弟はお茶を始める。

ルルーシュはまだ、ロロの真意に気付いていない…

ルルーシュがロロの真意に気付くのは、もっと後の話…

=END=



**あとがき**
スッゴク昔に書いた物を引き釣り出して来ました。
2008年の4月に書いたらしい事が痕跡として残ってるので(瑠依は携帯のメールで書き、それをやふーさんのメールに送り、
そこからサイトに載せてます)ロロが可愛くなり始めてすぐぐらいかな?
ちなみに、ルルが数学を教えていた相手はスザクです、はいww
済みません、お粗末様でした!!
2008.11.14